せらとクリッカートレーニングをすることになったいきさつ

 クリッカーをやりたい!(なぜやりたいか、とかそんなことはこの時は考えていない。ただやってみたいと思っただけ)と思ったときに、一番楽に出来そうだと思ったのがせらだったから、最初のクリッカートレーニングはせらと始めました。だけど、クリッカーが分かれば分かるほど、せらとやっていたのはいんちきクリッカートレーニングだったと思います。すべてがいんちきなわけではないのですが、大事な部分をすっ飛ばして部分的に使っていたので、もっと導入部分から分かって使っていたなら良かったな・・・と思います。いんちきに使った分だけ、今その修正に時間がかかっています。

 せらに最初にクリッカートレーニングをしたのはターゲットトレーニングでした。これはそこそこうまく行きました。鼻を目標物につける「ターゲット」前足を目標物につける「タッチ」の2種類を教えることが出来ました。これをアジリティのコンタクト練習に利用するのが最初からの目的だったので、目的としては達成出来たのですが、クリッカートレーニングとして後に繋げることが出来なかったのがもったいなかったです。

 ターゲットを覚えた頃にはクリッカーの音が正解の音だとせらもわかっていたので、その後はジャンプの矯正(くぐったり落としたりしない)に使っていこうと思ったのですが、他の部分でのクリッカートレーニングをやっていかなかったので、せらの中でだんだんにクリッカーの意味が薄くなっていったようです。あまり効果的じゃない・・・と思ったので、その後りおとクリッカーの本当の楽しさを知るまでの間、クリッカーは忘れられてしまいます。

 オビディエンスに使おうとしたこともありましたが、今思えば、クリッカーを鳴らすタイミングが合っていなかったため、効果が感じられなかったんだと思います。せらに正解を与えるのは実はとても難しいことでした。せらの動きはいつもちゃかちゃかしていて、私が「あ、それ正解!」と思って音を出す頃にはせらは次の動作に入っていたりします。そうすると、私の正解は次の動作に与えられているので、なんだかわけのわからないところにばかり、正解の音を与えてしまうのです。

 りおとトレーニングしてみて、私もタイミングを飲み込んだところから、せらともクリッカートレーニングを再開しました。自分で考えようとすることに関しては、年の功もあるでしょうが、りおの方が数段上です。せらは覚えたことを正確にやる力はあるし、飲み込みも早いのですが、飲み込むときにあまり考えていないので勘違いも多いのです。これですか?あれですか?と矢継ぎ早にやってみせるうちに、自分で混乱していくところがあります。

 それではせらにはクリッカートレーニングは向かないのか?というとそんなことはないようです。きちんと最初から考えさせるトレーニングをしていくことで、せかせかと正解を探しまわるのではなく、じっくり冷静に考えるようになってきました。とは言ってもせらのじっくりは、まだまだせかせかしていますが(^_^;)

 せらは楽しいことをしているとき、おやつも何もかも目に入らなくなります。いっちゃってる状態になるんです。そんなせらにとって、ご褒美のおやつは、し切り直して冷静にさせるための道具となりました。今が正解よ!と頭に刻み込むために冷静にさせる必要がありました。

 今でも、楽しい気持ちが上がってくると、ご褒美のおやつを口に入れたものの「食べてる場合じゃないわ!」とぺっと外に捨てたりするのですが、それを拾ってまた食べさせます。そこで、すっと冷静なせらに戻るのです。

 ボールだとこうはいきません。確かにご褒美にはなるのですが、興奮状態はエスカレートさせるだけになります。

 りおとはなにもかも正反対のせら。だけど、この違いがとってもおもしろかったりします。毎日りおは?せらは?とトレーニングのメニューを考えるのが楽しいのです。クリッカートレーニングは毎日出来て、飽きない遊びです。犬にとって、そして私にとっても・・・。