ダンベルにしろ、フロントにしろ、りおには初めての動作を教えていくものでした。これはクリッカートレーニングのシェイビングの手法です。
すでに覚えてしまっていることに対してクリッカーを用いるとき、それは強化の手法となります。より早くコマンドに応え、より確実にその動作をするように強化していくのです。
強化の方法は、クリッカーを鳴らす頻度を変えていきます。最初私は、せっかく出来たのにクリッカーが鳴らなかったら、犬はだまされたと思ってイヤになってしまうんじゃないかしら?と思ったりしました。でも、意外なことに、犬はクリッカーを鳴らそうとして、これでもか!これでもか!と努力するんです。3回同じ事をしたらクリッカーが鳴ったから、今度は5回やってやろう!とでも思うのでしょうか・・・。理由は分かりませんが、この頻度の変化により、さらに意欲的になって、速度と確実性がアップするんです。
トレーニングを続けるうちに、「クリッカートレーニングはおやつがないと何もしない犬になる」というのは、ココの部分で失敗しているからではないかな?と思うようになりました。
正解を出せば必ずいつでもおやつが貰える・・・トレーニングそのものの初期の段階や、シェイビングの初期では絶対守らなければならないことですが、それが犬にとって当たり前になる前に、「あれ?なんで今は鳴らないの?」と犬自ら再チャレンジするように誘導していかなければならないんだと思います。
毎回同じようにクリッカーが鳴るわけではない・・・これが犬にとって意外性のある楽しいこととなり、もっとやろう!もっとやろう!と意欲を育てることになるんじゃないかなと思います。
意外性を楽しむ
トレーニングをしていくと、犬は先回りをして考えるようになってきます。たとえば、ダンベルトレーニングをしていくと、「ママがダンベルを投げたら絶対持ってくればいいんだ!」「ダンベルを持ってくれば手放しでママは喜んでくれる」と思いこみます。
実際のところ私自身それだけで十分嬉しいのですが、それではトレーニングが先に進みません。ダンベル投げる→持ってくる→おやつの方程式だけがりおの頭の中に植え付けられ、ゆくゆくは、ただのおやつゲットのための儀式になってしまいます。
そこで、意外性のトレーニングです。リードをつけて横に座らせてからダンベルを投げます。当然りおはダッシュでダンベルを取りに行きます。が、しかしリードで繋がれているのでダンベルまでは行けません。そこで、すでに出来ているコマンド「ダウン(フセ)」をかけます。りおはそれどころじゃない!ダンベル取りに行かなくちゃ!って顔をしてこちらを見ますが、じーっと待つこと1分。しぶしぶフセをします。カチ!ご褒美。
え〜!?ダンベル取りに行かなくてもご褒美が出るわけ?と、りおは驚くわけです。これを3回も繰り返すと、今度はダンベルを投げても目もくれずにフセをして待っています(笑)そこで、「ハンド(お手)」と、今度は別のコマンドを出すと、りおはあわてて座り直してお手をしました。カチ!ご褒美。
次は「テイク(もってこい)」です。が、だまされないぞ!と言わんばかりに私の足下でフリーズしています。待つこと30秒・・・とことことダンベルを取りに行きます。カチ!ご褒美。
新しいことを覚えるときは、覚える間だけそのトレーニングに集中しますが、シェイビングがあらかた終わったら、前から出来ることを混ぜて、同じ事ばかり繰り返すものではないことをわからせます。このトレーニングによって、次は何が飛び出すか分からない、もっと注意深くママを観察しよう!という気持ちが芽生えるようです。